「動物農場」 ジョージ・オーウェル 



《今こそSF小説を。》


僕の好きな小説のジャンルはSFです。


幻想的で想像力をかきたてるような描写は読んでいて惹きこまれますし、


ストーリー展開が読めないから飽きずに楽しめるんですよね。


それに、SF作品の中で今の現実を予言しているような描写がたくさんあり、そこもまた面白いなと。


そこから僕は、


”SF作品を読むことで未来を読む感性が磨かれる”


と思うようになりました。


しかもそれは、ちょっと先のことではなく、大きな流れを読む感性のこと。


例えば5分後の未来は、


ご飯を食べているとか、お風呂に入っているとか、仕事をしているとか、


なんとなく予測できますよね?


でも1年後や2年後、もっというと10年後は予測できますか?


おそらくできませんよね?


それくらい大きな流れを読む感性をSFは磨いてくれるのです。

《なぜ、SFか?》


じゃあ、そもそも先を予測できれば何がいいのでしょうか?


一つは、先行者利益を受けやすくなります。


現代は動画の時代と言われているので、You Tubeが流行っています。


数年前はインスタグラムが全盛でした。


先を予測し、この2つを流行る前からコツコツ取り組んでいたらどうでしょうか?


当然、センスは重要ですが流行りの波にイッキに乗れる確率はかなり高いですよね。


先を予測できると、たとえ僕みたいな凡人でも恩恵を受けることができるのです。



二つ目は、危機管理能力(リスクヘッジ)ができるようになります。


歴史や今の現状から次の未来はどうなるのか?を予測できれば、来たるべきリスクに備えることができます。


そうすれば、最悪の状況になっても最小ですませることができるのです。


もちろん、最小どころか無傷で過ごすこともできます。


その先を予測する感性を、SF作品は磨いてくれるのです。


なぜなら、昔のSFが今の現実になっているからです。


そこで今回オススメする作品がこちら。


「動物農場」 ジョージ・オーウェル



《支配する側とされる側を描いたディストピア》


舞台はイギリスのある農場。


そこにいる動物たちは日々、人間たちに奴隷のように使われている。


その扱いに不満をためつつも我慢をして暮らしていた。


ある日、ひょんなことが原因で一気に不満が爆発し人間と戦うことになる。


結果は動物たちの勝利で、ついに農場と自由を手に入れる。


自分たちだけの世界になった動物たちは、いろいろとルールを作っていくが、、、


というのが、ざっとしたあらすじです。


この小説は動物たちの話ではありますが、


人間として置き換えることで支配する側と支配される側の構造を深く理解することができます。


小説の中で、支配する側になったのは豚です。


では、この豚は他の動物と比べてなにができたのでしょうか?


それは、頭が良かったのです。


もっとシンプルに言うと、言葉の読み書きができたのです。


そして、言葉をきちんと操ることができました。


ですが、他の動物たちはそれが全くできなかった。


アルファベットはなんとか覚えられても、単語は書けない。


むしろ、アルファベット自体数個しか覚えられない。


豚以外はそんな動物ばかりでした。


なので、頭が良く思考力があり、言葉の読み書きのできる豚が動物たちを段々と奴隷のように支配していきます。


最初にみんなで決めたルールは、見えるように書きだしているけど、まともに読める動物はほぼいません。


だから、徐々に最初のルールを忘れていく。


そして、豚は自分の都合の良いようにルールを書き直し、それが最初のルールだと思い込ませ、さらに支配を強めていく。


つまり動物農場は、


頭の良いモノが、馬鹿なモノを支配して、

謀反が起きないように馬鹿なモノは永遠に馬鹿なままにさせる仕掛けを描いたディストピア小説です。



《動物農場から学べること》


この作品から学べることは主に2つあります。


一つは、どんな状況でも人はヒエラルキーをつくりたがるということ。


動物たちは人間の支配がイヤで謀反をおこし、自分たちの世界を手に入れました。


最初は自由なことに感動し気持ちよく過ごしていましたが、


結局、頭の良い豚によって支配されてしまいます。


いつの間にか、人間に支配されていた時代と何も変わらない生活に戻ってしまっているのです。


それはヒエラルキーをつくったことが原因です。


これは、現実世界でもよくあることです。


仲良くとか自由を謳ったところで、人が集まればどうしたってヒエラルキーをつくってしまう。


そして権力に屈してしまう。


いったん良い悪いは置いておいて、人間はそんな傾向があると学ぶことが大切です。



もう一つ学べることは、言葉はすごく大切だということ。


上述しているように、


豚が支配できた最大の理由は言葉の読み書きができたこと。


そして、他の動物がそれをできなかったことです。


言葉の読み書きができず、言葉をまともにあつかえないと、


覚えることもできず、思考力もなくなってしまうのです。


では、これは現実社会でどうでしょうか?


近年、読解力の無さが話題になっていますよね?


アナタは大丈夫でしょうか?


読解力がないということは、言葉を読み取れていないということです。


それはつまり、思考力がないのと同じです。


言葉は本当に大切なもの。

奪われちゃいけないもの、磨かないといけないものなのです。


《現実に落とし込む。》


”昔のSFが今の現実になっているからSF作品を読むことで未来を読む感性が磨かれる

と最初に書きました。


なのでこの小説を読む時は、今とどう重なるのか?自分とどう重なるのか?


と現実に落とし込めながら読むことをオススメします。


そうすれば、見えてくるものがあるはずです。


ぜひ、読んでみてください!


「動物農場」 ジョージ・オーウェル