「社会心理学講義 閉ざされた社会と開かれた社会」 小坂井敏晶


”自分”も”自由”もフィクションだ。

《なぜ環境か?》


「人生は環境がすべて」


この言葉はよく聞きますが、アナタはなぜ環境がそれほど大切なのかわかりますか?


その理由は、


人間は外的な力によって行動が引き起こされるからです。


ポイントは、外的な力は意志よりも強いということ。


つまり、【行動=外的な力>意志】という式が成り立ちます。


だから「人生を変えたい!」と思ったら、環境をまず変えることなのです。


僕みたいな凡人は、意志の力に頼っていても人生は変わりません。


とにかく環境にこだわることです。

《”自由”なんて無い》


上述した式をさらに考えると、自由意志なんてものは無いとわかります。


自ら主体的に選択して行動をしたと思っていても、


それは知らず知らずのうちに外的な力の影響を受けて行動しているだけなんですからね。


あるのは自由意志という名の「虚構」です。


この事実を知りどう思うのかは人それぞれですが、とにかく理解すべきは、


「人間は外的な力にメチャクチャ影響を受ける。だから環境がすべて。」


ということです。


ここまで読んで、もしアナタが、

人間はどれほど外的な力を受けているのか知りたい
何が虚構なのかを知りたい
環境の大切さを知りたい



そう思ったら、こちらの本をオススメします。


「社会心理学講義 閉ざされた社会と開かれた社会」 小坂井敏晶



《骨太の社会心理学書》


社会心理学者としてパリで活躍している著者が書いたのがこちらの本です。


社会と心理、つまり集団現象と個人現象との関係を考察するこの学問を学ぶと、人間を抽象的な視点で考えられるとともに、具体的な特徴も見えてきます。


とくにこの本は社会問題や実験結果を広くわかりやすく説明してくれているので、人間を理解するにはどのような角度からアプローチするべきか?のヒントを得れます。


かなり骨太の内容ではありますが、心理学系の本の中ではトップクラスにオススメです!



《個性など重要ではない》


”人間には自由があり、意志に応じた行動を取る。
個人は特有の性格を持ち、そのため行動にも個性がでる。”


おそらく、多くの人がこう思っているのではないでしょうか。


ですが社会心理学は、この人間像を真っ向から否定します。

”個人の行動を理解する上で、個性などの個人的要因は重要ではない。”


これが社会心理学の基本的メッセージです。


たとえば、権威による服従率を調べた超有名なミルグラム実験。


実験では偏りがでないように、


人格・国民性・性別・年齢・イデオロギー・職業、さまざまな人があつめられましたが、多くの人は権威に対して服従し、非人道的な行為をしてしまうことがわかりました。


これは行為や判断の原因は、個性といった内的なものとは関係がないことがよくわかる一例です。


そう、人は外的な社会的状況に大きく影響を受けて日々の判断をし、行動をするのです。


実験状況をほんの少し変えるだけで服従率が大きく上下したのはそのためです。


ミルグラム実験についてはこちら。↓

《”自分”も無い》


上述したように、自由意志は虚構で、行動や判断は社会常識の投影です。


これをさらに深掘ると、《自分》なんて無いんだともわかります。


《自分》は脳でもなければ、イメージが投影される場所でもないのです。


《自分》とはただの社会心理現象であり、社会環境の中で脳が繰り返す虚構生成プロセスなのです。


”自由”も”自分”もフィクションです。ぜんぶ外的な力で決まってしまいます。


ただ、だからこそ、環境なのです。


クソな環境にいたら、クソな影響を受け、クソな思考判断をして、クソな自分になってしまうのです。(逆もまた然り)


ぜひこの本を読んで、自由とは、自分とは何かを知り、環境を重視出来るようになってください!


「社会心理学講義 閉ざされた社会と開かれた社会」 小坂井敏晶