「社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学」 ジョナサン・ハイト 


そっちの世界もあるよね。

《善と悪の対立ではない》


多様性が広がりグローバルな社会になった現代は、人それぞれ好みや信条が違うことは誰もが認識していることですよね?


たとえば趣味嗜好や宗教や政治思想、それにビジネスのやり方などなど。


ですが、なぜ人は「対立」をしてしまうのでしょうか?


どちらかが善で、どちらかが悪なのでしょうか?


当然、そんなことはありません。


皆が仲良くなれない理由は、実は人間心理にあるのです。

《心がけること》


では、その人間心理とはどのようなものなのでしょうか。


ですがその説明の前に、一番理解すべきは人間心理によって対立が起きてしまうということです。


だとしたら気をつけるべきはただ一つ、自分の感情です。


そして自分の意見と違う人と出会ったら、


【即断しないこと、敬意をもつこと、誠実であること。】


これを心がけないといけません。


もっというと、これができない人が対立を起こしてしまうのです。


ここまで読んで、もしアナタが、

人間心理を理解したい!
対立を起こしたくない!
大きな器を持ちたい!


と思ったら、こちらの本をオススメします。


「社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学」 ジョナサン・ハイト



《なぜ対立が起きるのか?》


バージニア大学で心理学部教授を務める社会心理学者が書いたのがこの本です。


人間には正義心が本性として備わっていることを示しながら、


なぜ左右の政治思想や宗教をめぐる対立が起きるのか?

皆で仲良くやっていくことがなぜこんなに難しいのか?



ここを理解できる一冊となっています。


哲学・社会学・人類学などのさまざまな学問からも多角的に検証し、豊富な具体例が書かれているので人間心理を深く知ることができます。



《道徳心理学の主要原理》


この本では、道徳心理学の三つの主要原理を提起しています。


一つ目の原理は、「まず直観、それから戦略的な思考」です。


人は理性的に思考する能力と、道徳的な直観(情動・情熱)能力の両方を備えています。


ただこの二つには主従関係があり、理性は情熱の召使いだと言います。


人間の心は乗り手(理性)と象(情動・情熱)にわかれ、乗り手は象に仕えるために進化していったのです。


つまり人は、「まず直観が働き、それから戦略的な思考をする」ということ。


何かを見る・聞く・感じると、最初に象(情動・情熱)が反応し、それが思考や行動に影響を及ぼすのです。



二つ目の原理は、「道徳は危害と公正だけではない」ということです。


人は、危害や苦痛・公正と不正だけに注意を向ける生き物ではありません。


味覚が甘味・酸味・塩味・苦味・旨味を感じれるように、


人の心も危害と公正だけではなく、自由・忠誠・権威・神聖といった合計6つの道徳的直観を持っているのです。


そしてこの6つは人それぞれ感じ方が違うので、それが政治思想や宗教の違いを生むのです。



三つ目の原理は、「道徳は人々を結びつけると同時に盲目にする」です。


人間の本性は利己的ではありますが、他集団と競争する場合には、自分だけではなく自分が所属する集団が勝つように動きます。


つまり人間は聖人ではありませんが、ときに良きチームプレーヤーになるのです。


ただ実はこれが盲目になってしまう原因なのです。


それは良きチームプレーヤーになり利他性を発揮はするのですが、その大部分は自分が所属している集団「だけに」だからです。


その結果自分が所属している集団以外には、攻撃的で盲目になってしまうのです。

《そっちの世界もあるよね。》


結局、なぜ人々は対立をしてしまうのでしょうか?


それは、


人間の心が自分が所属する集団に役立つ道徳(危害・公正・自由・忠誠・権威・神聖)に反応し、その直観が戦略的な思考を突き動かすからです。


そう、もともと仲良くなるのは難しいのです。


だからこそ自分の意見と違う人と出会ったら、


【即断しないこと、敬意をもつこと、誠実であること。】


これを心がけるべきなのです。


そして「そっちの世界もあるよね。」で済ませる大きな器を持つことが大切なのです。


ぜひこの本を読んで、人間心理を深く理解してみてください!


「社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学」 ジョナサン・ハイト