「暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病」 ウォルターシャイデル



《格差の原因》


世界で最も裕福な1%の世帯が世界の個人純資産の半分あまりを保有している現代、この所得と富の格差は更に広がると予測されています。


格差が広がることは資本主義社会においてしょうがないことかもしれません。


でも、そもそもこの不平等はどうして起こるのでしょうか?


そして、不平等をなくすにはどうすればいいのでしょうか?


それを知るにはこちらの本。


ウォルター シャイデル著・「暴力と不平等の人類史 ―戦争・革命・崩壊・疫病」



《偏りをなくす暴力的な破壊》



歴史を紐解いていくと


様々な社会の発展段階において


社会が安定すると経済的不平等が拡大していたことが判明します。


さらに紐解くと、


既存の秩序を破壊し、所得と富の分配の偏りを均し、貧富の差を縮めることに何より大きな役割を果たしたのは、


暴力的な破壊だったことが判明したのです。


つまり、平和的に平等が進んだことは無かったことがわかります。

《4つの暴力的な破壊》



主に暴力的な破壊は4つあります。


一つ目が、戦争です。


社会全体を巻き込むような戦争が起きれば、常に資本資産が失い、富裕層がかなりの支払いをする羽目になります。


その結果、「人を殺し、モノを壊す」だけじゃなく貧富の差も縮まるのです。



二つ目が、革命です。


一部の特権階級がお金と権力を握る社会を変えようと市民が立ち上がり、大量に血を流しつつも市民側が勝利した結果、(一時的に)平等が生まれていきました。



三つ目が、国家の崩壊です。


外国からの侵略や、経済的な破綻により国家の存続が危うくなれば貧富の差なんて言ってられなくなります。


実際に崩壊してしまえば、ゼロ、もしくはマイナスになります。



最後に、疫病です。


今ほど治療法・予防法がない時代、感染症であるペストはとくに恐ろしい病気でした。


ペストが特に流行った1300年〜1400年の100年間で、ヨーロッパの全人口減少率は25%を超えています。


富裕層もペストからは逃げられなくて死に、平等が生まれました。



《歴史と現在を見比べる》



「歴史は繰り返す」という言葉があります。


最近ではすこし変わり、「歴史は韻を踏む」とも言われています。


この言葉があるように、歴史を学ぶときは必ず現在と見比べましょう。


そのことを意識して歴史を学べば、現代はどう時代を歩んでいるのか?と大きなスケールで客観的に観れるようになるからです。


例えば、この本は暴力的破壊と不平等・平等を紐付けていますが、


現代はどのフェーズにいるのか?と観ることができます。


国際的な話題になっている香港の暴動や米中をはじめとした貿易戦争は、


一体どうなっていて、今後どうなるのか?と予測しながら歴史とリンクさせて現代を観ることで大きな流れで見る・考えることができます。



《歴史から想像力を磨く》



歴史を学ぶメリットとして、想像力が磨かれることが考えられます。


もう少し具体的に表現すれば、危機管理能力(リスクヘッジ)ですね。


Aという行動をしたら、Bという影響が出る可能性がある。


といった想像力が磨かれるんですよね。


もちろんこれは歴史を学ばなくても自分が様々なことを経験していく中で得ることもできますが、


スケールの大きさを考えると歴史の方が圧倒的なので、より様々な影響を考えることができるようになるのです。


大炎上してしまう著名人や、僕みたいな一般人でも他人の信頼を平気で壊す人間、犯罪をする人間の主な原因は、


想像力の欠如です。


想像力が無いと防げるものも防げなくなってしまいます。

《人間はどこに向かうのか?》


香港の暴動。


貿易戦争。


最近ではイスラム国の最高指導者が殺害されました。


日本は直接巻き込まれてはいないですが、いつなにが起こるかわかりません。


多くの国で自国ファーストを謳うポピュリストが指導者になっています。


ですので、ちいさなキッカケが原因で争いが起きる可能性が高いが今の世界の現状です。


世界は、僕たちは、どこに向かうのでしょうか?

格差・不平等はなくなるのでしょうか?


ぜひ読んで考えてみてください!

ウォルター シャイデル著・「暴力と不平等の人類史 ―戦争・革命・崩壊・疫病」