「心にナイフをしのばせて」 奥野修司


《闇を見る》


一部の人はポイントをおさえて糧にすることはできますが、


人生を変えたいとおもっている人は、


うれているビジネス書を読んでもとくに現実がかわりません。


だから、

「ベストセラー作品(とくにビジネス書)を読んでも人生は変わらない。」


と、よく聞きます。


ですが、なぜ多くの人はベストセラー作品を読んでもなにもかわらないのでしょうか?


そこを考えたことがありますか?


その理由は、

・アナタに、本に書いてある内容を読みとる読解力がない
・参考にできないレベルで、著者とアナタとの境遇が違いすぎる

主にこの2つが考えられます。


しかし、この2つとおなじくらい重要な理由があり、


それは、「闇」をみれていないからです。


世の中のベストセラー作品の多くは、


夢をみせて、希望を語るような


「光」ばかりを半ば強制的に見せてきます。


たしかに、失敗して這い上がっていくような内容はありますがそれは闇を見るとはいえません。


なぜならそれは結局、這い上がったという光をみせたいためのものだから。


モノゴトには二面性があるので、光があるなら闇があります。


でも、多くの人は光しかみていないのです。


そうなると、マトモに現実を見れず、


キモチがイイだけの自己満足で終わってしまいます。


たとえば、


「やる気が出た!ワクワクした!」


なんてフワフワしている読後の感想をもっているようじゃ一生現実は変わりません。


そんな人はだいたい、現実的なポイントを何一つ落とし込めていません。


深く暗い闇をしっかり見れないと、地に足のついた現実的な戦略が見えてこないのです。


暗く、不快で、絶望的な作品にふれることで、


闇を感じれるようになり、モノゴトの二面性を理解でき、


現実を見れるのです。


そんな闇を徹底的に見れる本がこちら。

「心にナイフをしのばせて」 奥野修司



《閲覧注意の胸糞ルポルタージュ》


1997年に酒鬼薔薇件(連続児童殺傷事件)が起きたことはかなり有名です。


しかし、その28年前にも同じような事件が東京近郊で起きていたのです。


その事件の被害者側と加害者側を追ったルポルタージュがこの本。


以下が主な内容です。

  • 加害者の少年Aは、事件後も徹底的に法律に守られて自分のことしか考えてないけど更生(更生といっていいのか?)をし弁護士として成功をしている。

  • 加害者側である少年Aの父は、約束の賠償金をほとんど払わないで死亡。

  • 一方、息子を殺され賠償金さえもらえない被害者側の家族は、事件から40年近くたった今も重く深い心のキズを負っていてそれは癒えることがない。

  • 被害者側のケアより加害者の人権と更生のほうに費用をかける政府、被害者の視点がなかった法律



等々、


この本は、よくあるようなハッピーエンドではないどころか、読後はかなり胸クソが悪くなります。


残酷な描写もあるから、苦手な人には注意が必要です。

《闇から見えてくるもの》


閲覧注意、胸糞注意ではありますが、この闇をみることで人生なんて良くも悪くも簡単に変えられるとわかります。


では、どうすれば人生を変えられるのか?


それは、環境を変えればいいのです。
ただ、それだけです。


少年Aは社会復帰後、名前を変えて住む場所を変えました。


そして、弁護士としてうまいことやっていきました。


当然、新しい名前・新しい土地では昔のことは話しません。


昔の性格とは違う性格をつくってふるまっていたのかもしれません。


少年Aがどうこうは置いておいて、これは現実的でシンプルな人生の変え方です。


人生を変えたかったら、とりあえず引っ越せばいいんです。

引っ越しと同時に、仕事も辞めればもっと変わります。


そうすれば、付き合う人は変わりますよね。


そこで付き合い始める人たちは過去の自分を全く知らない人たちです。


だから、新しく変えた環境で今までとは違う振る舞い方をすれば当然周りの評価も変わってきます。


そうやってどんどん現実を・人生を変えていけばいいんです。


ハッキリ言って、引っ越しもできないようじゃ人生は変えられませんよね。

《闇から学ぶ》


このように、胸糞悪く闇深いルポルタージュからでも、


現実的な人生の変え方が見えてきます。


それは光とは全くちがう見え方だと思います。


成功者が「成功したかったら環境を変えよう!」


と言うのと、この本じゃ大きく印象は違いますよね。


光を見ることが悪いことではありません。


僕が伝えたいことは、


光をみたら闇もしっかりみないといけないということです。


闇は暗くキツイかもしれませんが、シンプルで現実的な学びを得れるのです。


ぜひ、この本を読んで闇に触れて糧にしてください。

「心にナイフをしのばせて」 奥野修司