「フィルターバブル」 イーライ・パリサー 


アナタは、アナタの情報を勝手に集められていると知っていますか?
そして、アナタの好奇心を削られていると知っていますか?

《人はフィルターバブルに囲まれている》


インターネットが発達してとても便利な社会になりました。


そう感じる代表例といえば、


知りたいことをすぐに調べて知れることではないでしょうか?


以前は、知りたいことがあったら、本を読んで調べたり、直接人に聞いたりしていました。


言葉の意味を知りたかったら、大きな広辞苑を開かなければいけませんでした。


つまり、知るには時間がかかっていたのです。


ですが、現代は知りたいことがあったらググるだけでいい。


もちろん広く深く知るには読書や人から聞くといったことが必要ですが、


軽く知るくらいなら数分で知ることができます。


ただ、ネットを使って調べるとどうなるのか考えたことがありますか?


それは、検索履歴や購入履歴のデータを集められ、


アナタの知りたい情報・知りたそうな情報、


言い換えれば、アナタの好きな情報・好きそうな情報しか見れなくなるのです。


これをフィルターバブルといいます。


「別に好きな情報を見れるならいいじゃん。」


と思ったアナタは危険な思考におちいっています。


ハッキリ言って、ネットリテラシーが低いです。


ではなぜ、好きな情報だけに囲まれていることが危ないのか?
そもそも、フィルターバブルとは何なのか?


それを知るにはこちらの本をオススメします。

「フィルターバブル」 イーライ・パリサー



《フィルターバブルの危険性》


フィルターバブルとは、


インターネットの検索や購買記録の傾向から、その人だけの情報宇宙を創ることです。


カンタンにいえば、ネットで得た情報からアナタはデータ化・コンテツ化されているということ。


だから、アナタの傾向にあった広告やオススメ商品がでてくるのです。


しかもそれはかなり正確なもの。


「え、この商品良さそう!」
「ちょうどこんな商品探してたんだよね!」


と、おもってポチった経験はありませんか?


それは偶然でもなんでもなく、アナタの検索・購買データから計算されて表示されているだけなのです。


アナタが知りたそうなこと、好きそうなことは全部データでわかってしまうのです。


では、これをどう考えますか?


一つの見方ですと、単純に便利ですよね。


時間をかけることなく、自分にあったもの・あいそうなものを表示してくれるわけですから。


しかも、それは本当に自分の好みにあったものです。


だれでも買って後悔なんかしたくないで非常にありがたいと思います。


ただ、これは一見悪くないように見えますが、


見方を変えれば、知らない情報には出会えないという意味を持ちます。


さらに、知らないことを知りたいという意欲が生まれなくなる可能性があります。


そしてその結果、知らないことを知れなくなるのです。


つまり、知っている・好きな情報にだけ囲まれ続けると、


今見ている世界が絶対的で正しいと思い込み、
好奇心と多様性がなくなりホントウに新しいものを学ばなくなるのです。



そう、フィルターバブルは「いつの間にか」見ている世界を狭めたり、


意見や思考を誘導してくるから危険なのです。


そしてこの「いつの間にか」が厄介なのです。

《フィルターバブルの対策》


正直、現代社会を生きているかぎりフィルターバブルからは抜け出せません。


なぜなら、ネットは必要不可欠だからです。(文明から離れて暮らすなら別ですが。)


ネットを使えば、調べるし、モノを購入しますよね?


どうしたって、自分のデータは取られてしまうのです。


では、見える世界を狭められたり、意見や思考を誘導されないためにはフィルターバブルにどう対策していけばいいのでしょうか?


まずは、フィルターバブルについてよく知ることです。


ここまで読んでもらえたらなんとなく知れるでしょうし、本を読めばもっと深く知れるので、まずは読みましょう。


ただ、多くの人はフィルターバブルという存在すら知らないのです。


つまり、自分の情報がデータ化されていることを知らない人ばかりなのです。


知らなければ対策もなにもできないですよね?



次に具体的な対策は、好奇心を刺激してクリエイティブになることです。


とにかくムダと思うこと、今の考えとは全く正反対なものに触れてみるべきです。


なぜならクリエイティブとは、もともとあった事実やアイディア、機能、スキル、を発見し、選択し、入れ替え、組み合わせ、合成するものだからです。


組み合わせるべきアイディアのセットをどれだけもってるか?が大切なので、


ムダや正反対なものにも触れる価値はあるし、そこにこそヒントがあるかもしれないですよね?


クリエイティブをブレイクスルーさせるには、


フィルターに囲まれた世界を無視し、ランダムなアイディアを導入することです。


たとえば、


金融の本を読んだら次は海外のSF小説を読んでみるとか、


今まで読んだことないジャンルの本にあえて挑戦してみるとかですね。


そうやって多種多様で偏らない検索・購入をすれば世界は狭まりません。


フィルターバブルの対策を考えるときに重要なことは、


フィルターバブルを壊そう!ではなく、フィルターバブルを広げよう!です。


なぜなら、上述しているようにフィルターバブルからは抜け出せませんからね。


ですので、フィルターバブルの広さ=見える世界の広さとも言えます。



《セレンディピティを起こす。》


この本では、

アイディアや創造性のイノベーションを起こすにはセレンディピティを起こせ。と書いてあります。


セレンディピティは、

素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。 (ウィキペディアより)


という意味があるのですが、


これこそ狭いフィルターバブルに囚われないための最重要ポイントです。


では、セレンディピティを起こすにはどうしたらいいのでしょうか?


それは、日常の中に小さな変化を入れることです。


たとえば、


家から駅までの道をいつもと違う道にしてみると、今まで気が付かなかった新しい発見がありますよね?


目に入ってくるものがいつもと違うから、発見するものが変わるのは当然なことです。


これを、オンライン上でもやればいいのです。


つまり、クリックするもの、見ているサイト、使っているアプリ、繋がっているアカウント等々、オンライン上での道を変えるのです。


そうすれば、


フィルターバブルが広がり、自然と入ってくる情報の範囲も幅広くなり、今までよりセレンディピティが起きる可能性が高くなるのです。

《好奇心を削られるな。》


狭いフィルターバブルに囚われると、好奇心が削られてしまうのです。


好きな情報や知りたい情報だけに囲まれるとはそういう意味です。


ですが、好奇心がなくなったらそれこそ思考停止人間のできあがり。


そんな人間がつくられやすくなっているのが現代です。


予想していなかったものほど大きなブレイクスルーになります。

なので、新しいものを受け入れる多様性と好奇心、そして生み出す意識を持ち、外へ外へと広げ続けることが重要なのです。


現代社会において必読の本です、ぜひ読んでください!


「フィルターバブル」 イーライ・パリサー